冠動脈疾患に対する心理的介入

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著者の結論: 

心理的治療は、CHD患者の心理的症状の治療に有効であると思われるが、治療が最も有益であると思われる患者のサブグループや、成功率の高い介入の特性については、不明確な点も残っている。

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背景: 

心理的症状は冠動脈疾患(CHD)と強く関連しており、心イベントや心臓手技後には、さまざまな心理治療が行われている。

目的: 

現行のコクラン・レビューを改訂し、(1)CHD患者に対する心理的介入の独立した効果を明らかにし(主要アウトカム指標には、総死亡率、心死亡率、心疾患罹病率、抑うつ、不安を含めた)、(2)心理的介入の影響について、研究レベルの予測因子を検討する。

検索戦略: 

初回レビューでは、2001年12月までのCochrane Controled Trials Register(CCTR、2001年第4号)、MEDLINE、EMBASE、PsycINFO、CINAHLを検索した。今回の更新では、2001年から2009年1月までのCochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)、MEDLINE、EMBASE、PsycINFO、CINAHLを検索した。さらに、論文の参考文献リストを検索し、前回と更新レビューに関して専門家の助言を仰いだ。

選択基準: 

訓練を積んだスタッフによる心理的介入と通常のケアを比較したランダム化比較試験。心理的介入の独立した効果を推定した、追跡調査期間が6カ月以上の研究のみに限定。CHDの具体的な診断を受けた成人患者。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に、すべての参考文献の標題と抄録のスクリーニングを行い、その適格性を判断した。筆頭著者であるレビューアがデータを抽出し、もう1名のレビューアがチェックした。可能な場合は著者に連絡をとり、欠落している情報を入手した。

主な結果: 

心理的介入によって総死亡、血行再建術のリスク、非致死性梗塞が減少するという、強固なエビデンスは得られなかった。心死亡率を報告した少規模の研究では、軽微ではあるが、心理的介入による有益な効果が認められた[相対リスク:0.80(95% CI 0.64~1.00)]。更に、心理的介入により、抑うつ[標準化平均差(SMD):-0.21(95% CI -0.35~-0.08)]や不安[SMD:-0.25、(95% CI -0.48~-0.03)]が幾分ないしは中等度に改善した。死亡率に関する結果では、小規模研究のバイアスを示すエビデンスが認められたが、他のアウトカムに関する結果では、こうしたエビデンスは認められなかった。メタ回帰分析の結果、抑うつに対する介入の効果に関して、以下に示すような4つの有意な予測因子が認められた。(1)A型行動の治療を目的とする介入は、他の介入に比べて効果が高かった(s = -0.32、p = 0.03)。これに対し、(2)心リスク因子に関する患者教育を目的とした介入(s = 0.23、p = 0.03)、(3)クライアント主導の話し合いや精神的サポートが治療の中核的要素として含まれている介入(s = 0.31、p < 0.01)、(4)家族を治療プロセスに含める介入(s = 0.26、p < 0.01)は、有意に効果が低かった。

訳注: 

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