アレルギ-性鼻炎に対する舌下免疫療法

著者の結論: 

この更新されたレビューは、舌下免疫療法はアレルギー性鼻炎に有効であり、安全な投与経路であることが立証されているというオリジナルの2003年コクラン・レビューの結論を強化している。

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背景: 

本レビューは、コクラン・ライブラリ 2003年第2号に最初に発表されたコクラン・レビューを更新したものである。アレルギー性鼻炎は、QOL(quality of life)を著しく損なう一般的な疾患である。注射による免疫療法は症状や薬物使用を有意に減じることができるが、重度の全身への有害反応を生じる可能性があることからその使用は限定される。そのことから舌下経路による免疫療法が注目されている。

目的: 

成人および小児におけるアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法の有効性と安全性を評価する。

検索方法: 

発表済み試験および未発表試験を同定するため、Cochrane ENT Group Trials Register;CENTRAL(2010年第3号);PubMed;EMBASE;CINAHL;Web of Science;BIOSIS Previews;Cambridge Scientific Abstracts;mRCT および追加情報源を検索した。最新の検索日は2009年8月14日。

選択基準: 

成人や小児を対象とした舌下免疫療法のランダム化二重盲検プラセボ対照試験。主要アウトカム指標は症状および薬物療法スコアであった。有害事象データも集めた。

データ収集と分析: 

2人の独立した著者が研究を選択し、バイアスのリスクを評価した。1人の著者がデータを抽出し、別の2人の著者が再点検した。データを統合するため、ランダム効果モデルによる標準化平均差(SMD)を用いた。

主な結果: 

本レビューに合計60件のランダム化比較試験を選択した。49件がメタアナリシスで統合するのに適していた(舌下免疫療法群2,333例、プラセボ群2,256例)。全体では、舌下免疫療法群においてプラセボ群と比較して、症状(SMD -0.49;95%信頼区間(CI)-0.64~-0.34、 p<0.00001)および薬物療法の必要性(SMD -0.32;95% CI -0.43~-0.21、 p<0.00001)が有意に減少するのを認めた。本レビューに選択された試験のうち重症全身反応あるいはアナフィラキシーを報告したものはなく、報告された全身への反応のうち、アドレナリンの使用を必要としたものはなかった。

訳注: 

監  訳: 内藤 徹,2011.7.12

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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