妊娠中女性が携行する自身の記録をつけること

この日本語訳は最新版ではない。 ここをクリックし最新の英語版をご覧ください。
著者の結論: 

3件の試験は小規模で、すべての試験がすべてのアウトカムを報告したわけではなかった。利益(妊娠中の母親のコントロール感と満足感の増加、病院受診中の出産前記録の利用の増加)と有害性(器械分娩の増加)の両方の可能性が結果から示唆された。重要なことは、新たな妊娠でも出産前記録を持つことを希望した女性が自己記録群でより多かったとすべての試験が報告していることである。健康関連行動(喫煙と母乳栄養)および臨床アウトカムについて十分なエビデンスはない。本レビューにより、利益がないというエビデンスより利益のエビデンスの欠如が示された点を強調することが重要である。

アブストラクト全文を閲覧
背景: 

多数の国で、女性が妊娠中の自己コントロール感および満足感を増加させるため、携行できる自身の記録をつけている。

目的: 

妊娠中に女性が携行する自身の記録をつける効果を評価すること。

検索方法: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group’s Trials Register(2011年3月)を検索した。

選択基準: 

妊娠中携行する自身の記録をつけている女性のランダム化比較試験。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に選択基準を適用し、試験の質を評価した。1名のレビューアが標準の様式(2番目のレビューアによるチェック)を用いて、選択した研究からデータを抽出した。95%信頼区間とリスク比を用いて効果の推定値を評価した。

主な結果: 

3件の試験(女性675例)が選択基準に合致した。自身の記録を携行している女性の方が自己コントロール感を得ていた[リスク比(RR)1.56、95%信頼区間(CI)1.18~2.06]。女性の満足感:1件の試験の報告では、自身の管理に満足している女性が対照群(58/102)に比べて自己記録群(66/95)で多かった(RR 1.22、95%CI 0.99~1.52)。2件の試験の報告では、女性の満足感に差はなかった(1件の試験ではデータがなく、1件の試験では17点の満足尺度を用いていた)。次の妊娠で自身の記録の携行を希望した女性は自己記録群の方が多かった(RR 1.79、95%CI 1.43~2.24)。全体として、記録の紛失または家に忘れた場合のリスクを報告している2件の試験(347例)の統合推定値は、有意ではなかった(RR 0.38、95%CI 0.04~3.84)。健康関連行動(喫煙と母乳栄養)、分娩中の鎮痛の必要性、流産、死産、新生児死亡について差はなかった。自己記録群の方が器械分娩となった女性が多かった(RR 1.83、95%CI 1.08~3.12)。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2011.10.4

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

Share/Save