多嚢胞性卵巣症候群に伴う不妊症に対する、排卵誘発のためのゴナドトロピン放出ホルモンのパルス状投与

多嚢胞性卵巣症候群の女性は、排卵がないために月経異常が起こる。主な治療法であるクロミフェンクエン酸塩では、約20%の女性が排卵に至らない。このような女性には、腹腔鏡下での卵巣電気焼灼術などの外科手術や、ゴナドトロピンやゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)を用いた排卵誘発療法が行われる。正常な月経周期では、GnRHは規則的な間隔をもってパルス状に放出されている。携帯用ポンプを使ってこのパルスを模倣すれば、これらの女性の排卵を助け、うまくいけば妊娠できる可能性がある。対象とした試験のレビューからは、多嚢胞性卵巣症候群の女性に対するGnRHのパルス状投与の有効性を示す十分なエビデンスは得られなかった。

訳注: 

《実施組織》杉山伸子、内藤未帆 翻訳[2021.09.09]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD000412.pub2》

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