『2020年への戦略』では、世界中の健康に関する意思決定の中心にコクランのエビデンスが据えられることを目標としています。
『2020年への戦略』は、この目標の達成のために私たちがどのように取り組もうとしているのかを明確にし、コクランの今後の意思決定に枠組みを与えるものです。同時に、次の10年やそれ以降に迎える戦略的な機会や課題への対応に役立てられます。『2020年への戦略』は、貢献者の世界的なネットワークによって行われる共同作業の結果であり、2020年に向けた組織の集約的ビジョンを表します。そして、組織はその成功を確実なものにするため、貢献者を頼りにしています。
『2020年への戦略』は、4つの主要な目標を達成することを目指しています。焦点および優位性が同じで連結し合う3つの分野(目標1〜3)、組織を強化し、私たちのミッションをサポートすることを目的とした根本的な分野(目標4)からなります。
目標1 エビデンスを提供する
質が高く適切な最新のシステマティックレビューの作成をはじめ、エビデンス(科学的根拠)を統合し、健康に関する意思決定のための情報を提供する。
目標2 私たちのエビデンスを利用しやすくする
世界のどこにいても、だれにとっても、コクランのエビデンスを利用しやすく、役に立つものにする。
目標3 エビデンスを広める
コクランが「エビデンスの拠点」となり、健康に関する意思決定に必要な情報を提供し、私たちの取り組みに対する認識をさらに高め、エビデンスに基づく医療の第一の支持者になる。
目標4 効率的で持続可能な組織を作る
あらゆる人が参加できる多様で透明な国際組織となり、協力者の熱意とスキルを効果的に生かす。また、組織の原則に従い、責任を持って運営し、効率的に管理して、資源を最大限に活用する。
2018年の目標
コクランの統括委員会は、『2020年への戦略』を支援する上で、コクランコミュニティおよび中央エグゼクティブチームによる運営のための年次目標を承認します。
中央エグゼクティブチームおよびコクランコミュニティは共に以下のことを実施します:
- 8つのレビューグループネットワークを結成し、ネットワーク計画およびより良い共同作業の実施を開始します。
- コクランレビューの作成に向けて新しい標準的な技術的なワークフローを完成させます。
- 『内容戦略』の作成を介して、コクランの今後の優先レビュータイプ、方法およびデータソースに賛同し、関連する活動を開始します。
- 再開始後、コクラン・ライブラリのさらなる特性や強化点を配信します。
- 組織内で知見の解釈と伝達に関する活動における能力と取り決めを構築します。
2018年の目標がどのように達成されるかについては以降を読んでください。
成功をどのように定義するのでしょうか。
コクランは、幅広いコクランのコミュニティやコクランの外部出資者の皆さんに提供する文書を作成し、『2020年への戦略』の各目的に対する成功の定義、2018年終わりまでに予測される進捗の評価、成功の定義を達成するために実施され続ける作業を確立するための枠組みを記載しています。この文書は、2020年まで重要性を担うと考えられていますが、作業が完了し、組織が新しい状況に順応する度に作成および更新されます。2017年に最新版が公表されました。