脳卒中後の日常生活動作を改善するための水中運動

著者の結論: 

これまでのランダム化比較試験で得られたエビデンスからは、脳卒中後の水中運動が脳卒中後の障害の軽減に役立つ可能性について確証も否定もできない。脳卒中後の水中運動に関する確かなエビデンスが不足している。したがって、より質の高い大規模な試験が必要である。

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背景: 

水中運動はリハビリテーションに適用され、脳卒中後の障害を軽減するのに役立つと考えられる。

目的: 

水中運動が脳卒中後の障害を軽減する効果について調べること。

検索方法: 

Cochrane Stroke Group Trials Register(最終検索2010年8月)、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)(コクラン・ライブラリ 2010年、Issue 4)、MEDLINE(1966年~2010年4月)、EMBASE(1980年~2010年4月)、CINAHL(1982年~2010年4月)、AMED(1985年~2010年4月)、SPORTDiscus(1949年~2010年4月)、Physiotherapy Evidence Database(PEDro、2010年4月)、OT Seeker(1969年~2010年4月)を検索した。発表済みの試験、未発表の試験、進行中の試験をさらに同定するために、関連性のある雑誌と会議録のハンドサーチ、試験および研究登録の検索、参照文献リストの調査を行うとともに、著者と連絡を取った。

選択基準: 

ランダム割り付けを行った研究を選択した。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独立して選択基準に合致する試験を選択し、試験の質を評価し、データを抽出した。主要アウトカムは日常生活動作であった。

主な結果: 

本レビューでは、94例の参加者を対象とした4件の試験選択基準に合致した。日常生活動作の有意な改善がみられ[SF-36のブラジル-ポルトガル語版である「Capacidad funcional」(生活機能)のサブスケールで平均差(MD)13.20ポイント、95%信頼区間(CI)8.36~18.04、P < 0.00001]、筋力にも有意な改善がみられたが(MD 1.01Nm/kg、95%CI 0.19~1.83、P = 0.02)、これらの結果は集団の規模が小さい一つの単回試験に基づくため、慎重に解釈すべきである。水中運動後、対照群に比較して歩行能力(MD 0.14m/s、95%CI -0.32~0.606、P = 0.55)、姿勢バランス(MD 3.05ポイント、95%CI -3.41~9.52、P = 0.35)、体力[MD 3.6(VO2max)、95%CI -0.53~7.73、P = 0.09]には有意な改善がなかった。有害作用は報告されていなかった。

訳注: 

監  訳: 江川 賢一,2011.10.4

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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