進行上皮性卵巣癌の一次腫瘍減量術での超根治(拡大)手術と標準手術との比較

著者の結論: 

進行卵巣癌および癌腫症女性を対象に超根治術と標準手術を比較した質の低いエビデンスしか認めなかった。本エビデンスは、超根治術の生存がより良好であることを示唆した。2群間に無進行生存、QOL、罹病率にがあるかどうかは不明である。本介入の費用対効果は検討されていない。したがって、当該2種類の手術の相対的な利益および有害作用について明確な結論を得ることはできない。

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背景: 

卵巣癌は女性で6番目に多い癌で、婦人科的悪性腫瘍を有する女性での主要死因である。卵巣癌治療における超根治(拡大)腫瘍減量術の役割に関して様々な意見がある。

目的: 

進行期卵巣癌の管理における超根治/拡大手術に関連する有効性および罹病率を評価すること。

検索方法: 

Cochrane Gynaecological Cancer Group Trials Register、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL、コクラン・ライブラリ2010年、Issue 4)、MEDLINE、EMBASE(2010年11月まで)を検索した。また、臨床試験登録、学術会議の抄録、選択した研究の参照文献リストを検索し、本分野の専門家に連絡を取った。

選択基準: 

進行原発性上皮性卵巣癌成人女性を対象に、超根治/拡大手術と標準手術を、多変量解析を用いて比較したランダム化比較試験(RCT)または非ランダム研究

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に関連する可能性のある研究選択基準を満たすかどうか評価し、データを抽出しバイアスリスクを評価した。1件の非ランダム研究を同定したことから、メタアナリシスを実施しなかった。

主な結果: 

1件の非ランダム研究選択基準に合致した。その研究は、超根治(拡大)手術または標準手術のいずれかを受けたIIIC期進行上皮性卵巣癌女性患者194例のデータを後ろ向きに解析し、疾患特異的総生存および周術期死亡率を報告していた。予後因子で調整した多変量解析では、超根治手術を受けた女性の方が、疾患特異的生存が良好であることを同定したが、統計学的に有意ではなかった[ハザード比(HR) = 0.64、95%信頼区間(CI): 0.40~1.04]。癌腫症の女性144例のサブセットでは、超根治術を受けた女性の方が標準手術を受けた女性よりも疾患特異的生存が有意に良好であった(調整HR = 0.64、95%CI 0.41~0.98)。無進行生存および生活の質(QOL)の報告はなく、有害事象の記載は不完全であった。本研究バイアスリスクは高かった。

訳注: 

監  訳: 曽根 正好,2011.10.4

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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