間欠性跛行に対するPadma 28

背景

間欠性跛行(Intermittent claudication :IC)は、運動時に生じる脚の痛みで、安静時には軽減する。動脈の閉塞によって脚に血液が十分供給されないことが原因である。多くの場合、間欠性跛行患者の歩行距離を改善するために薬物保存療法が用いられる。Padma 28は、間欠性跛行の治療に用いられるチベットの薬用植物である。

試験の特性および主な結果

Padma 28の効果に関するこのレビューでは、参加者合計365例を対象とした5件の試験を選択した。(2015年9月現在)このレビューは、Padma 28に最大歩行距離および無痛歩行距離の改善効果が認められることを明らかにした。プラセボ群では、最大歩行距離および無痛歩行距離の改善効果は認められなかった。残念ながら、これらの研究で報告されたデータは不十分であり、Padma 28投与群とプラセボ群間で歩行距離の変化を比較することができなかった。2件の研究におけるPadma 28投与後の最大歩行距離のデータを統合した結果、Padma 28投与群ではプラセボ群と比較して投与16週間後の最大歩行距離が長かった。足関節上腕血圧比に変化は認められなかった。また、胃腸不快感、疲労感および皮疹など軽度の副作用が認められたが、Padma 28投与群とプラセボ群とでこれらの副作用に異は認められなかった。

エビデンスの質

全体的に、この研究研究の質が低く、出版バイアスが確認されており、試験数が少ない、治療群と比較した分析の報告が少ない、およびプラセボ群において全身状態の改善が認められないまたは悪化しているせいで脱落の割合が高いために生じるバイアスが認められるなどの限界点が認められた。したがって、現時点では通常の間欠性跛行の治療にPadma 28を使用することと結論づけるにはエビデンスは不十分と思われる。本薬草製剤の真の効果を検証するためには、適切にデザインされた研究がさらに必要である。

訳注: 

《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.12.25] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 【CD007371.pub3】

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