心的外傷後ストレス障害(PTSD)に対するスポーツおよびゲーム

トラウマ的な出来事は、恐怖心、無力感、不安の強い感情を呼び起こす。トラウマ的な出来事を経験する多くの人々はこれらの強い情動を克服するが、一部の人はできずに情動的な反応が心的外傷後ストレス障害(PTSD)へ進行する。薬理学的および心理学的介入はPTSDに対するよく知られた治療であるが、PTSDの治療としてスポーツやゲームを使用することはほとんど知られていない。このレビューは、PTSDの症状を和らげるためにスポーツとゲームを使用した研究について検討することを目標にしている。

選択基準を満たす試験はなかった。

著者の結論: 

選択基準を満たす試験はなかった。それゆえPTSDの症状緩和におけるスポーツとゲームの有効性についての適正な評価が行われる前に多くの研究が必要である。

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背景: 

トラウマ的体験は恐怖心、不安、苦痛のような感情を呼び起こし、将来似通った状況を回避するようになるかもしれない。トラウマ的な出来事に曝された一部の人にとって、この情動的な反応が制御できないものになり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に発展することがある。(<5>Breslau 2001年</5>)PTSDと診断された大部分の人は完治するが、少数の人がその出来事の一年後に慢性的なPTSDを発症する。(<7>First 2004年</7>)スポーツとゲームがPTSDの症状を和らげることができるかもしれない。

目的: 

主要目的1.通常のケアまたは他の介入と比較した場合、PTSDの症状の緩和および/もしくは減少におけるスポーツとゲームの有効性を評価すること。

副次的目的:2.PTSDの症状の緩和と減少の両方、またはいずれか一方における異なった種類のスポーツとゲームの有効性の評価

検索方法: 

Cochrane Collaboration Depression, Anxiety and Neurosis Controlled Trials Registers (CCDAN-CTR)を2008年6月まで検索した。

以下のデータベースを2008年6月まで検索した: Cochrane Central registry of Controlled Trials; MEDLINE; EMBASE; CINAHL; PsycINFO。関連論文の参照文献一覧表が検索され、他の研究が利用可能かどうか確認するために、その分野の専門家に連絡をとった。

選択基準: 

選択されるためには、参加者は Diagnostic and Statistical Manual for Mental Disorders (DSM IV)および/もしくはICD基準に要約されている基準を用いてPTSDと診断される必要があった。PTSDの症状の緩和および/もしくは減少のために一つまたは複数の特徴づけられたスポーツとゲームが検討されたランダム化比較試験(RCT)が含まれた。

スポーツおよびゲームは、単独またはグループで行った計画された身体活動、および単独またはグループで行ったコンピューターゲームやカードゲームのような非身体活動と定められた。音楽療法、芸術療法、および遊戯療法と行動療法のような心理学的介入は除外された。

データ収集と分析: 

2名のレビューア(SLおよびMD)がそれぞれ試験が所定の選択基準を満たすか確認するために検索結果の表題と要約を調べた。フローチャートが選択過程を誘導するために使用された。選択基準を満たす試験はなかった。

主な結果: 

検索法によって5件の論文を確認したが、どの試験も選択基準を満たさなかった。

訳注: 

《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.2.28]
《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 
CD007171 Pub2

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