経腟分娩を介助する吸引分娩での急速陰圧適用または段階的陰圧適用

介助経膣分娩は重要な産科ケアの一つである。これは、分娩第2期遷延、胎児状態不良またはその疑い、分娩短縮化に適応される。確立した方法により、胎児の下降および娩出を促進する。母体を損傷する可能性が低いことから、吸引分娩は選択される方法となっているが、吸引分娩の失敗は鉗子分娩に比べて高頻度に起こる。急速な陰圧適用は、急速遂娩が必要な場合に用いられる吸引分娩の利益にあたる。女性754名の2件の良好な質のRCTを選択した。母親と出生児のアウトカムについて従来のものとがあるというエビデンスはなかったが、急速な陰圧適用により処置時間が短縮した。経膣分娩を介助する吸引分娩に対し、急速に陰圧を適用する方法が推奨される。

著者の結論: 

母体および新生児アウトカムにがあるというエビデンスはなかったが、経膣分娩を介助する吸引での急速な陰圧適用により処置時間は短縮した。経膣分娩を介助する吸引分娩に対し、急速に陰圧を適用する方法が推奨される。

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背景: 

吸引分娩は経腟分娩を介助するためによく用いられる方法である。従来、圧を段階的に上昇させるよう推奨されてきたが、圧を急速に上昇させることを推奨する者もいる。

目的: 

吸引分娩による経膣分娩介助に対する、急速な陰圧適用の有効性および安全性を、段階的陰圧適用と比較し評価すること。

検索方法: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Register(2012年4月4日)を検索した。

選択基準: 

経腟分娩を介助する吸引分娩に適用する陰圧の急速(2分以内)な上昇を段階的上昇(試験実施者による定義)と比較している、ランダム化比較試験(RCT)および準ランダム化比較試験

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に組み入れについて試験を評価し、試験の質を評価した。同じ2名のレビューアがデータを抽出した。Review Manager softwareにデータを入力し、正確性についてチェックした。新しい研究に関与していない3名の独立した評価者が、データの抽出および連絡を取った著者の研究バイアスリスクの評価を行った。

主な結果: 

参加者754名の2件の試験を選択した。 参加者660名の1件の新規試験では、どちらの方法でも同一の吸引分娩成功率(98.2%)が示された[リスク比(RR)1.00、95%信頼区間(CI)0.98~1.02]。 選択した2件の試験では、吸引カップ装着と分娩までの時間の短縮が示された[1試験(女性74名)、平均差(MD)-6.10分、95%CI -8.83~-3.37:別の試験(女性660名)、中央値の -4.4分、95%CI -4.8~-4.0]。選択した2件の試験では、カップ脱落率の有意はなく(RR 0.85、95%CI 0.38~1.86、2件の研究、女性754名)、1分後および5分後アプガースコア7点未満の有意はなく(1分後、RR 1.04、95%CI 0.51~2.09)(5分後、RR 1.00、95%CI 0.29~3.42)、頭皮擦過または裂傷、頭血腫、帽状腱膜下血腫、高ビリルビン血症の有意がないことが示された。すべての副次アウトカムについて2つの方法に有意はなかった。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2012.12.27

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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