脳卒中後の上肢感覚障害に対する介入

著者の結論: 

脳卒中後の上肢感覚障害に対する複数の介入が記述されているが、これらが感覚障害、上肢機能、あるいは参加者の機能状態および機能的参加を改善するのに有効であることを支持あるいは否定するにはエビデンスが不十分である。感覚リハビリテーションについてのより適切にデザインされ、よりよく報告された研究が必要である。

アブストラクト全文を閲覧
背景: 

感覚障害は脳卒中後の上肢を使用する能力を有意に制限する。しかし、このような障害に対処するために用いられる介入の効果についてはほとんど知られていない。

目的: 

脳卒中後の上肢感覚障害を対象とする介入の効果を明らかにする。

検索方法: 

Cochrane Stroke Group Trials Register(最終検索日2009年10月8日)、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)(コクラン・ライブラリ2009年第1号)、MEDLINE(1966年から2009年1月まで)、EMBASE(1980年から2009年1月まで)、さらなる6つの電子データベース(2009年1月まで)を検索した。関連雑誌をハンドサーチし、当該分野の著者に連絡を取り、博士論文データベースを検索し、参考文献リストをチェックし、引用追跡を完了した。

選択基準: 

脳卒中後の感覚障害に対する介入を、無治療、通常治療、アテンションプラセボ、または感覚障害に対する他の介入と比較しているランダム化比較試験(RCT)および比較試験

データ収集と分析: 

2人のレビューアが研究を選択し、質を評価し、データを抽出した。適切であれば平均差オッズ比を用いて研究データを解析した。考察した主要アウトカムは感覚機能であり、検討した副次的アウトカムは上肢機能、日常生活動作、脳卒中の影響、QOL(quality of life)および有害事象であった。

主な結果: 

合計467例の参加者を対象として、様々な介入を検討している13件の研究を選択した。アウトカム指標は感覚障害が36の指標、および上肢機能が13の指標があった。2件を除くすべての研究バイアスのリスクが不明であったか高かった。本レビューに含まれた介入の効果について結論に達するにはエビデンスが不十分である一方、3件の研究は、特定の介入(例えば、軽いタッチ、圧力、温痛の検出を向上させるためのミラー療法、感覚の回復速度を速めるための熱刺激介入、触覚や運動感覚を改善するための間欠的空気圧迫介入)の効果に対する予備的なエビデンスを提供した。介入とアウトカムのいずれも臨床的異質性が高度であったため、メタアナリシスは実施できなかった。

訳注: 

監  訳: 江川 賢一,2011.3.1

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

Tools
Information
Share/Save