多胎妊婦の母体および新生児アウトカムの改善を目的とした「専門」妊娠管理外来

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多胎妊婦を対象とした、「専門」妊娠管理外来と「標準」妊娠管理との比較 2人以上の子どもを妊娠している女性では妊娠合併症のリスクが上昇しており、母親と子どもの双方の健康に影響が及ぶ。女性とその子どもの健康アウトカムの改善方法の一つとして、「専門」妊娠管理が多胎妊婦に提案されている。本レビューでは、多胎妊婦162名の1件のRCTを認めた。周産期死亡率について、専門妊娠管理と標準ケアとに統計学的有意は同定されなかった。専門妊娠管理を受けた女性の方が帝王切開による出産が有意に多かった。女性とその子どものアウトカムを報告する適切なデザインの試験によるさらなる情報が必要である。

著者の結論: 

現在、母体および出生児の健康アウトカムの改善について、「標準」妊娠管理と比べた多胎妊婦対象の「専門」妊娠管理外来の役割を評価するRCTから得られた情報は、限定的なものしかみられない。多胎妊婦と出生児の健康アウトカムの改善における「専門」多胎妊婦外来の価値を、十分に検出力のある適切にデザインされたRCTで評価する必要がある。

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背景: 

多胎妊婦の定期的妊娠管理は確立した診療となっており、大半の女性で妊婦健診の回数が増加しているが、何が至適ケアの内容であるかに関して合意は得られていない。「専門」妊娠管理外来は、女性とその出生児のアウトカムを改善する方法の一つとして推奨されている。

目的: 

最善の入手可能なエビデンスを用いて、多胎妊婦を対象に「標準」の妊娠管理と比較した「専門」妊娠管理外来の利益および有害性を評価すること。

検索方法: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group Trials Register(2012年4月11日)を検索した。

選択基準: 

多胎妊婦に特化した妊娠管理(試験著者の定義による)を受けた多胎妊婦の母体/出生児アウトカムを、「標準」妊娠管理(試験著者の定義による)を受けたコントロールのアウトカムと比較したデータを報告している、すべての発表/未発表/進行中のランダム化比較試験(RCT)。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に選択について試験を評価し、試験の質を評価した。両レビューアがデータを抽出した。データの正確性についてチェックした。

主な結果: 

本レビューに選択した、多胎妊婦162名の1件の研究からデータを入手した。唯一の報告された主要アウトカムである周産期死亡率について、専門妊娠管理と標準管理とに同定された統計学的有意はなかった[リスク比(RR) 1.02、95%信頼区間(CI)0.26~4.03]。専門妊娠管理を受けた女性の方が帝王切開による出産が有意に多かった(RR 1.38、95%CI 1.06~1.81)。以下の主要アウトカム:胎児発育遅延、超早期産、母体死亡に関するデータの報告は本研究で認められなかった。評価された以下の他の副次アウトカムについて、専門妊娠管理と標準管理とに同定された統計学的有意はなかった:産褥うつ病(RR 0.48、95%CI 0.19~1.20)、母乳哺育(RR 0.63、95%CI 0.24~1.68)、死産(RR 0.68、0.12~4.04)、新生児死亡(RR 2.05、95%CI 0.19~22.39)。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2012.12.27

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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