脳卒中の患者と介護者に対する脳卒中リエゾンワーカー:個別患者データメタアナリシス

著者の結論: 

すべてのグループの患者または介護者に対してアウトカムを改善するのにこの多面的な介入が有効であるというエビデンスはなかった。軽度~中等度の機能障害を有する患者は死亡と機能障害が減少するという利益を受ける。患者と介護者は、サービス提供のある側面への満足度が改善することを報告する。

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背景: 

脳卒中後、多くの患者がうつ、社会的隔離、不安を経験する。これらはアウトカムを低下させる。これらの問題を改善することは患者の健康状態を改善する可能性がある。

目的: 

担っている多次元的役割が「脳卒中リエゾンワーカー」という名称に分類されている医療従事者やボランティアの影響を評価する。

検索方法: 

Cochrane Stroke Group Trials Register(検索日2009年2月)、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)(コクラン・ライブラリ2009年第1号)、MEDLINE(1966~2009年)、EMBASE(1980~2009年)、および他の4つのデータベースを検索した。引用された参考文献を検索し、会議録や試験登録を検索し、参考文献リストを点検し、著者や試験担当医師に連絡を取った。

選択基準: 

脳卒中リエゾンワーカーの影響と通常ケアの影響を比較・検討しているランダム化比較試験

データ収集と分析: 

個別患者データのレビューに参加するよう試験実施者を招いた。患者に対する主要アウトカムは主観的健康状態と拡大日常生活動作であった。介護者に対する主要アウトカムは、介護者の負担の指標などを含む主観的健康状態であった。

主な結果: 

16件の試験(参加者4759例)を選択した。解析は、主観的健康状態(標準化平均差(SMD)-0.03、95%信頼区間(CI)-0.11~0.04、P=0.34)や拡大日常生活動作(SMD 0.04、95%CI -0.03~0.11、P=0.22)に対して全体として有意なを示さなかった。介護者の主観的健康状態のアウトカムに対して全体として有意な効果はなかった(SMD 0.04、95%CI -0.05~0.14、P=0.37)。軽度~中等度の機能障害(Barthel 15~19)を有する患者において自立障害が有意に減少した(オッズ比(OR)0.62、95%CI 0.44~0.87、P=0.006)。これは、脳卒中リエゾンワーカーが患者100例みる毎に自立障害患者が10例(95%CI 17~4例)減少することに等しい。Barthel 15~19のサブグループに対して、同様の結果が死亡または自立障害というアウトカムに対して観察された(OR 0.55、95%CI 0.38~0.81、P=0.002)。このリスクは、脳卒中リエゾンワーカーが患者を100例みる毎に死亡か自立障害患者が11例減少することに等しい(95%CI 17~4例減少)。

訳注: 

監  訳: 江川 賢一,2011.3.1

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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