小児の慢性の痰が絡んだ咳のための抗生物質

背景

咳は医師に訴える最も一般的な症状である。最近の推奨では、慢性湿性咳を抗菌薬で治療することを勧めている。抗菌薬が小児の持続する慢性湿性咳の治療に有用かどうかを検討した。

研究の特性

私たちは抗菌薬をプラセボ(見せかけの治療)またはコントロール群と比較したランダム化比較試験を対象とした。試験に組み入れられた小児は、10 日を超えて持続する湿性咳があった。

本エビデンスは2017年9月現在のものである。

異なる抗菌薬 (2 つの研究は、アモキシシリン/クラブラン酸を使用、1 つは、エリスロマイシンを使用) を含む多くの点で違いがある 3 つの研究を発見し、治療期間は 7 または14 日であった。

小児の平均年齢は21ヶ月~6歳であった。

主な結果

持続する湿性咳のある190人の小児を含むこのレビューは、抗菌薬が咳の治療に有益であったことを発見した。治癒率は、治療を受けた小児3人に対して1 人であった。抗菌薬は病気の悪化も防ぎ、治療を受けた 4 人に1人の割合で 抗菌薬の延長投与を防いだ。抗菌薬が副作用の増加に関連付けられているかどうかについての明確なエビデンスが見つからなかった。長期的な結果を評価することはできなかった。

エビデンスの信頼性

咳の治療と、病気の進行に対しての抗菌薬使用のエビデンスの信頼性は、中程度であり、薬の副作用に対してのエビデンスの信頼性は、低かった。

まとめ

抗菌薬は小児慢性 (4 週間以上) 湿性咳の治療に有効であり、医師は小児の慢性の湿性咳の訴えがあった場合に抗菌薬の処方を考慮して良いだろう。

訳注: 

《実施組織》加藤麻衣 翻訳、井村春樹 監訳[2019.03.01] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。  《CD004822》

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