成人における原発性高血圧管理のためのカルシウム、マグネシウムおよびカリウム補助食品の併用摂取

著者の結論: 

カリウム、マグネシウム、カルシウムをどのように組み合わせた補助食品も、成人において死亡率、罹患率、BPを下げるとする確固たるエビデンスは確認されなかった。カリウムとマグネシウムの組み合わせが効果的であるか否かについて検討するさらなる試験が必要である。

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背景: 

過去の研究では、カルシウム、カリウムまたはマグネシウムのいずれか単独の食事摂取を増やすと血圧を短期間わずかに低下することが示唆されている。これらのミネラル摂取を併用して増やすことによって血圧が大きく低下するか否かは明らかでない。

目的: 

成人における原発性高血圧の治療としてミネラル補助食品の併用摂取の効果を評価する。

検索方法: 

コクラン・ライブラリ、MEDLINE、EMBASE、Science Citation Index、ISI Proceedings、ClinicalTrials.gov、Current Controlled Trials、CAB抄録、ならびにメタアナリシスおよびシステマティック・レビューの文献リストとレビューに含まれたランダム化比較試験(RCT)を検索した。検索は言語や出版状況によって制限を設けなかった。

選択基準: 

本レビューに含める基準は以下であった:1)カリウム、カルシウム、マグネシウムの組み合わせで構成される経口補助食品をプラセボ、無治療、または通常のケアと比較する並行群間またはクロスオーバーデザインのRCT、2)治療と8週間以上の経過観察、3)参加者は年齢18歳を超え、収縮期血圧(SBP)が140mmHg以上または拡張期血圧(DBP)が85mmHg以上で、主原因が不明、4)経過観察終了時にSBPとDBPの報告。妊娠中、または研究中に降圧薬の変更のあった参加者を含む試験は除外した。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々にデータを抽出し、試験の質を評価した。相違があれば話し合いまたは第3のレビューアにより解決した。ランダム効果メタアナリシスと感度解析を実施した。

主な結果: 

経過観察が24~28週間の3件のRCT(n=277)を本レビューに含めた。カリウムとマグネシウム、カルシウムとマグネシウム、カルシウムとカリウムの3通りのミネラルの組み合わせを検討した。1つの試験ではカルシウムとマグネシウムの組み合わせとカルシウムとカリウムの組み合わせを検討し、それぞれに対して統計的に有意でないSBPとDBPの上昇を確認した。これらの3試験はすべて、カリウムとマグネシウムの組み合わせを検討していた。いずれの試験も死亡率、罹患率に関するデータを提供していなかった。カリウムとマグネシウムの組み合わせは、対照と比較して統計的に有意でないSBPの低下(平均差=-4.6mmHg、95%CI:-9.9~0.7)とDBPの低下(平均差平均差=-3.8mmHg、95%CI:-9.5~1.8)をもたらしたが、結果は不均質であった(SBPとDBPのI2はそれぞれ68%と85%)。欠落データを見越した別の報告値を用いた感度分析はDBPにはごくわずかな影響しかさなったが、SBPには統計的に有意な低下をもたらした(平均差=-5.8mmHg、95%CI:-10.5~-1.0)。試験の質は十分に報告されていなかった。

訳注: 

監  訳: 2006.10.7

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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