症候性胆石症患者に対する小切開胆嚢切除術と開腹胆嚢切除術の比較

著者の結論: 

小切開胆嚢切除術と開腹胆嚢切除術は合併症のリスクに関しては同等であると思われるが、開腹胆嚢切除術は入院日数が有意に長い。開腹胆嚢切除術と比べて小切開胆嚢切除術は回復が早く、開腹胆嚢切除術よりも現在好まれている手技であることが確認された。

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背景: 

胆嚢切除術は最も頻繁に行われている手術のひとつである。開腹胆嚢切除術は100年以上にもわたってゴールドスタンダードとされてきた。もうひとつの方法は小切開法による胆嚢切除術であるが、それほど頻繁に使用されていない。

目的: 

症候性胆石症に対する小切開胆嚢切除術の利益と弊害を開腹胆嚢切除術の場合と比較する。

検索方法: 

ランダム化試験を見出すためCochrane Hepato-Biliary Group Controlled Trials Register(2004年4月6日)、コクラン・ライブラリ(2004年Issue 1)、MEDLINE(1966年~2004年1月)、EMBASE(1980年~2004年1月)、Scienceインターネット版(1988年~2004年1月)、およびCINAHL (1982年~2004年1月)を検索した。

選択基準: 

症候性胆石症患者において各種の小切開法またはその他の種類の最小限切開による胆嚢切除術を、各種の開腹胆嚢切除術と比較した、すべての発表および未発表のランダム化試験。言語は制限しなかった。

データ収集と分析: 

2人のレビューアが別々に試験を選定し、データを抽出した。バイアスのリスクを評価するため、割りつけ順序の作成、割りつけの隠蔽化、盲験化、経過観察の方法論的質を評価した。解析はITTの原則に基づいた。データが欠落していた場合には、著者にその後追加された情報を求めた。適切であれば、感度分析とサブグループ解析を実施した。

主な結果: 

7件の試験が患者571例をランダム化していた。レビューに含めたこれらの試験バイアス・リスクは高かった。死亡率は報告されていなかった。総合併症の発生率は小切開群9.9%、開腹群9.3%で有意はない(すべての試験のリスクランダム効果0.00、95%信頼区間(CI) -0.06~0.07)。重度合併症と胆管損傷を考慮した場合、同様に有意はない。しかしながら、小切開胆嚢切除術は、開腹胆嚢切除術と比べて入院日数が短い(加重平均値のランダム効果 -2.8日(95%CI -4.9~-0.6))。

訳注: 

監  訳: 2006.12.27

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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