鎌状赤血球症に対する植物性医薬品(植物由来の医薬品)

レビューの論点

あらゆる研究条件における、全ての年齢、全タイプの鎌形赤血球症の人々を対象とした、植物性医薬品の効果と安全性に関するエビデンスをレビューした。

背景

鎌状赤血球症は、ヘモグロビンの産生異常を原因とする遺伝性血液疾患である。ヘモグロビンは、酸素を全身に運ぶ赤血球の一部である。鎌状赤血球症は、ヘモグロビン産生に関わる欠陥のある遺伝子を両親から受け継いだ場合に発症する。さまざまな合併症や平均余命の短縮が鎌状赤血球症と関連する。植物性医薬品は、植物本来の状態から作られる医薬品である。鎌状赤血球症の人は、伝統的治療者から受ける植物療法としてそれらを知ることがある。植物性医薬品の有益性は、システマティックな評価が実施されていない。長年、実験研究では、植物性医薬品が鎌状赤血球症の症状緩和に役立つ可能性が示唆されてきた。

検索期間

本稿のレビューは2017年8月24日現在のものである。

試験の特性

試験2件(参加者182例)および植物性医薬品のNiprisan®(Nicosan®としても知られる)とCiklavit®を採用した。

主要な結果

今回のレビューから、Niprisan®は、重度の疼痛と関連する鎌状赤血球症クリーゼの抑制に役立つ可能性があることが明らかになった。Ciklavit®は、鎌状赤血球症において疼痛発作を抑制するという報告があり、その使用に関して推奨を作成する前に、さらに研究を実施することが望ましい。Ciklavit®試験では、このほか、貧血の程度に有害作用を及ぼす可能性が報告された。両剤とも、参加者の重篤な有害症状や、肝臓または腎臓の異常は報告されなかった。これらの医薬品の使用に関して、推奨を作成するにあたっては、さらに詳細な大規模試験を実施する必要がある。さらに、今後の研究では、長期的なアウトカム指標も評価する必要がある。

エビデンスの質

本レビューで得られたエビデンスの質は、評価したアウトカムが何かにより「低い」から「非常に低い」であると判断した。

訳注: 

《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.12.25] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 【CD004448.pub6】

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