脳卒中のリハビリテーションのための鍼治療

レビューの論点

治療は、治療を目的とし体の特定の部位に細い鍼を刺入または圧をかける、中国伝統医学の治療である。鍼治療が、過去1カ月以上に渡って脳卒中を経験した人の日々の活動、運動および生活の質の回復改善において効果的であるかどうかを知りたかった。

背景

脳卒中は世界的に主要な死因の一つで、重篤な身体障害も引き起こす可能性がある。鍼治療は比較的シンプル、安価で安全な治療法であり、何百年にも渡って中国で用いられており、西洋でも次第に行われている。しかし依然として、現存のエビデンスでは、鍼治療を通常医療として使用することを推奨するに足る信頼性のあるものかどうかは不明確である。

試験の特性

本レビューは、2015年7月までの31件の研究を対象として同定した。これらは、過去に1カ月以上に渡って脳卒中を患った参加者2257例を対象とした。それらはすべて、鍼治療無しまたは偽鍼と鍼治療を比較し、回復を促すことを目的とした鍼治療を検討していた。アウトカムは、日々の活動(日常生活動作)、神経学的機能、動作、認知、うつ、嚥下、痛み、生活の質を測定したものとした。ほとんどの研究(29/31)は中国にて行われた。研究は、脳卒中の時期、用いられたテクニック、鍼治療の頻度に関して、大幅に異なっていた。

主要な結果

治療が日常生活の改善、および多くの神経学的機能の回復を促したエビデンスを見出した。しかし、これらの結論は質の低いエビデンスの研究に基づくものであった。重篤な副作用は報告されておらず、鍼治療の影響による死亡または施設でのケアの必要に関する情報はなかった。

エビデンスの質

研究の特徴を報告したものが少なかったため、エビデンスの質を確実に決定することは難しいことがわかった。したがって、ほとんどの結論においてエビデンスの質が低い、または非常に低いとした。

訳注: 

《実施組織》厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」(eJIM:http://www.ejim.ncgg.go.jp/)[2018.12.25] 《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、eJIM事務局までご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。eJIMでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 【CD004131.pub3】

Tools
Information
Share/Save