脳卒中後患者の口腔衛生を改善させるためのスタッフ主導の介入

著者の結論: 

少数の脳卒中生存者を対象とする2件の試験から、OHC介入によってスタッフの知識および態度が改善するとともに患者の義歯の清潔さが向上し、肺炎の罹患率が低下すると考えられる。患者の歯の清潔さには改善は認められなかった。スタッフ主導の口腔ケア介入に関するさらなるエビデンスが大幅に不足している。

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背景: 

脳卒中などの神経学的疾患が原因で身体的な制約がある人々は、口腔ヘルスケア(OHC)のルーチン作業が困難となる場合がある。こうした患者群には、エビデンスに基づいた口腔ケア介入による支援が不可欠である。

目的: 

脳卒中後患者の口腔衛生を保つためのスタッフ主導のOHC介入による有効性を標準ケアと比較すること。

検索方法: 

Cochrane Stroke Group(最終検索2010年4月)およびCochrane Oral Health Group(最終検索2010年5月)の試験登録、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)(コクラン・ライブラリ 2010年5月)、MEDLINE(1966年~2010年5月)、CINAHL(1982年~2010年5月)、Research Findings Electronic Register(2006年2月)、National Research Register(2006年、Issue 1)、 ISI Science and Technology Proceedings(2010年7月)、Dissertation Abstracts and Conference Papers Index(2005年8月)、Zetoc(2000年~2010年7月)、Proquest Dissertations and Theses(2000年~2010年7月)を検索した。また、関連性のある論文の参照文献リストを調べるとともに、該当する分野の著者と研究者に連絡を取った。

選択基準: 

口腔衛生の改善を目的とした1種類以上の介入を評価したランダム化比較試験。脳卒中に特異的なデータを抽出できるようであれば、混合集団を対象とした試験も含めた。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に、選択基準および除外基準に従って試験を分類し、試験の質の評価とデータの抽出を行った。必要な場合は研究論文の著者に説明を求めた。

主な結果: 

470例の参加者を対象とする3件の試験を選択した。これらの試験は比較可能性が限られており、OHCの教育訓練プログラムと延期された介入の比較評価、汚染除去ゲルとプラセボのゲルの比較評価、人工呼吸器関連肺炎のケアにOHCの要素を追加したケアと標準ケアの比較評価を行っていた。OHCの教育的介入では、介入の6カ月後までに義歯のプラークスコアに有意な減少が認められたが(P < 0.00001)、歯のプラークには減少は認められなかった。口腔ケアに対するスタッフの知識(P = 0.0008)と態度(P = 0.0001)も改善した。汚染除去ゲルによって、介入群で肺炎の罹患率が減少した(P = 0.03)。

訳注: 

監  訳: 内藤 徹,2011.10.4

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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