慢性喘息に対するマクロライド系

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著者の結論: 

研究対象とした患者例数が少ないことを考慮すると、慢性喘息患者におけるマクロライド系の使用を支持するエビデンスも反論するエビデンスも不十分である。特に慢性細菌感染の所見のある患者のような喘息患者のサブグループにおいてマクロライド系の果たす役割の可能性を明らかにするために、さらなる研究が必要である。

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背景: 

喘息は慢性の気道疾患で、呼吸器粘膜の炎症が重大な役割を果たしている。この炎症反応の維持を担うメカニズムはごく一部が知られているのみであるが、(肺炎クラミジアのような)細胞内起炎菌による慢性感染が関与しているとするエビデンスがある。マクロライド系は抗菌活性と抗炎症活性のある抗菌薬で、従って喘息患者に使用すれば気道炎症が低下し、よって症状と肺機能が改善すると考えられる。

目的: 

マクロライド系が慢性喘息患者の管理に有効であるかどうかを判定する。

検索方法: 

Cochrane Airways Group Specialised Register of trialsを2005年5月まで検索した。これを過去に発表されたレビューの参考文献リストと会議議事録のハンドサーチと研究著者への問い合わせで補充した。最初の検索にはすべての言語を含めた。

選択基準: 

マクロライド系で4週間を超えて治療を受けた慢性喘息の小児患者と成人患者の両方を組み入れ、プラセボと比較したランダム化比較臨床試験

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に、同定されたすべての論文を検討した。関連性があると考えられた論文の全文を2名のレビューアが別々にレビューした。

主な結果: 

合計416名の参加者を組み入れた7件の研究選択基準を満たした。研究方法の報告されている質は概して低かった。慢性喘息で治療を受けた成人と小児の患者において、少なくとも4週間のマクロライド治療を比較する研究の結果をまとめた。4件の研究がさまざまなタイプの喘息患者においてマクロライド系の喘息症状への明らかな効果を示した。メタアナリシスに使用できるデータは少なかった。並行群間試験でもクロスオーバー試験でもFEV1に有意はなかった。しかしながら、好酸球性炎症と症状に有意があった。1件の大規模な並行群間試験はピークフローの有意を報告していたが、この治療の6ヵ月以内に減少した。

訳注: 

監  訳: 2006.6.23

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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