急性脳卒中における意図的な血圧変化のための介入

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著者の結論: 

脳卒中の急性期のアウトカムに対する血圧変化の影響を評価するには、エビデンスが不十分である。急性脳卒中の患者では、CCB、ACEI、ARAおよびGTNによってそれぞれ血圧が低下するが、フェニレフリンは血圧を上昇させる。

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背景: 

脳卒中の急性期に血圧を積極的に変化させるべきかどうかについては明らかにされていない。コクラン・レビューは1997年に始めて発表され、2001年にすでに更新されており、これは最新版である。

目的: 

急性脳卒中の人を対象に血圧を変化させることの効果を評価するとともに、急性脳卒中時の血圧に対する種々の血管作用薬の効果を評価する。

検索方法: 

Cochrane Stroke Group Trials Register(2007年7月まで検索)、Cochrane Database of Systematic ReviewsおよびCochrane Central Register of Controlled Trials(コクラン・ライブラリ2008年第2号)、MEDLINE、EMBASE、その他のデータベースならびに関連性のある出版物の参考文献リストを検索するとともに、この分野の研究者に問い合わせた。

選択基準: 

急性虚血性または出血性脳卒中の発症後1週間以内の患者を対象に血圧の変化を目的とした介入に関するランダム化比較試験

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独自に選択基準を適用し、試験の質を評価し、データを抽出した。

主な結果: 

参加者1153名を含む12件の試験を選択した(参加者603名が実薬治療に割り付けられ、550名はプラセボ/対照薬が投与された)。試験では、アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)、アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARA)、カルシウムチャンネル遮断薬(CCB)、クロニジン、ニトログリセリン(GTN)、サイアザイド系利尿薬、混合降圧療法が評価されていた。1件の試験ではフェニレフリンが評価されていた。ランダム化から24時間後に、ACEIによって収縮期血圧(SBP、平均差、MD -6mmHg、95%信頼区間(CI)-22~10)および拡張期血圧(DBP、MD -5mmHg、95%CI-18~7)が低下し、ARAによってSBP(MD -3、95%CI-7~2)およびDBP(MD -3、95%CI -6~0.4)が低下し、静注CCBによってSBP(MD-32 mmHg、95%CI -65~1)およびDBP(MD -13mmHg、95%CI -31~6)が低下し、経口CCBによってSBP(MD -13mmHg、95%CI -43~17)およびDBP(MD -6mmHg、95%CI -14~2)が低下し、GTNによってSBP(MD -10mmHg、95%CI -18~-3)およびDBP(MD -1mmHg、95%CI -5~3)が低下したが、他方、フェニレフリンは有意ではないものの、SBP(MD 21mmHg、95%CI -13~55)およびDBP(MD 1mmHg、95%CI -15~16)を上昇させた。機能的なアウトカムや死亡はいずれの薬剤によっても変化しなかった。

訳注: 

監  訳: 澤村 匡史,2009.2.20

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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