慢性喘息に対する鍼療法

著者の結論: 

喘息治療における鍼療法の有用性を推奨するには十分なエビデンスがない。鍼療法の複雑性と様々な種類の鍼療法を検討するために、さらなる研究が必要である。

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背景: 

鍼療法は伝統的に中国で喘息の治療に使用されており、国際的にもその目的で使用されることが増えている。

目的: 

本レビューは、喘息または喘息様の症状の治療における鍼療法の効果を評価することを目的とした。

検索方法: 

Cochrane Airways Group Specialised Register(最終検索2008年8月)、Cochrane Complementary Medicine Field trials register、AMEDおよび論文の参考文献リストを検索した。また、試験実施者および補完代替医療の研究分野の研究者に問い合わせた。

選択基準: 

鍼療法またはその他の種類の鍼療法による刺激を用いたランダム化試験およびランダム化試験の可能性のある試験。何らかのコントロール治療が考慮されている(通常の喘息治療、偽介入またはプラセボ介入、治療対照介入に加えて無治療)。アウトカムが1週間以降の時点で評価された場合に、その研究を選択した。

データ収集と分析: 

最低2名のレビューアが独自に試験の質を評価した。鍼療法の経験を積んだ1名のレビューアが研究で用いられた治療および偽鍼療法の適切性を評価した。欠落情報について、研究著者に問い合わせた。

主な結果: 

350例の参加者を募集した12件の研究が選択基準に合致した。試験の報告は不良であり、試験の質は知見を一般化するには不適切であると思われた。治療と偽鍼療法の種類、測定されたアウトカム、および提示された時点にはバラツキがあった。一部の研究の偽鍼療法群で使用された刺鍼点は、中医学にしたがって喘息治療に使用されている。2件の研究は個別化した治療戦略を使用しており、1件の研究は鍼療法の処方(formula)と個別化した刺鍼点の追加を組み合わせた戦略を使用していた。鍼療法と偽鍼療法とを比較し、統計学的に有意な効果や臨床的に関連性のある効果は認められなかった。肺機能(治療後のFEV1)について2件の小規模研究からのデータを統合した(標準化平均差0.12、95%信頼区間(CI)-0.31~0.55)。

訳注: 

監  訳: 内藤 徹,2009.2.20

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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