MEDLINEとEMBASEで診断精度研究を特定するための検索式

診断検査とは、病気の診断や発見を助けるために行われるあらゆる種類の医学的検査のことである。疾患に対する特定の診断検査の系統的レビューは、利用可能なすべての研究エビデンスをまとめて評価することを目的としている。書誌データベースは、通常、疾患の用語と診断テストの用語を組み合わせて検索される。ただし、トピック領域によっては、このような検索方法で検索された論文の数が非常に多い場合がある。疾患や診断検査の検索語句にフィルタを加えることで、検索精度を向上させることを目的として、テキストワードとデータベースの索引語からなる方法論的フィルタを開発した。一方で、診断レビューの記録を特定するためにフィルターを使用すると、関連する研究を見逃してしまう可能性があるが、同時に、 含めるか否かを評価しなければならない研究の数に大きな違いはない。本レビューでは、健康分野の2つの主要書誌データベースであるMEDLINEとEMBASEの診断研究を特定するための70のフィルター(19研究で報告されている)の性能を評価した。その結果、検索フィルターは一貫して機能しておらず、診断研究の系統的レビューに情報を加えるための正式の検索の唯一のアプローチとして使用すべきではないことが示された。どのフィルターも、感度が90%以上、精度が10%以上という最低基準に達していなかった。

訳注: 

《実施組織》阪野正大、増澤祐子 翻訳[2020.6.25]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《MR000022.pub3》

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