禁煙における動機づけ面接法

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著者の結論: 

動機づけ面接法は禁煙支援に有効な可能性がある。しかし、研究の質や治療法の忠実度におけるばらつき、出版ないし選択的報告バイアスの可能性のため、結果の解釈には注意が必要である。

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背景: 

動機づけ面接法(MI)は行動変容におけるアンビバレンスを自らが探索し解決することを目的に考案された、指示的で来談者中心的な面接スタイルである。アルコール依存症の治療法として開発されたものであるが、禁煙にも役立つ可能性がある。

目的: 

禁煙支援における動機づけ面接法の効果を評価する。

検索戦略: 

Cochrane Tobacco Addiction Group Specialized Registerを用い、(motivational OR motivation OR motivatin OR motivate OR behafi* OR motivate*)、および(interview* OR session* OR counsel* OR practi*)という検索用語でタイトル、アブストラクト、キーワードを検索した。最終検索は2009年4月。

選択基準: 

喫煙者に禁煙援助目的で、動機づけ面接法またはそれに準じた面接を行ったランダム化比較試験を選択した。

データ収集と分析: 

データ抽出は2人の著者が独立して行った。アウトカム指標は最低6か月後に禁煙していることであるが、各試験での最も厳格な禁煙継続定義を採用し、可能な場合は生化学的な判定結果を用いた。追跡不能者は喫煙継続とみなした。マンテルヘンツェルの固定効果モデルを用いてメタアナリシスを行った。

主な結果: 

1997年から2008年の間に発表された、1万人以上の喫煙者を含む14の臨床試験を選定した。臨床試験では1回から4回のセッションが行われており、各セッションの長さは15分から45分間であった。2つを除く他の全試験で、電話での継続支援や補足的な自習資料の提供を行った。MIは一般的には簡単なアドバイスまたは通常の支援方法と比較された。介入はプライマリケア医、病院臨床医、看護師、カウンセラーが行った。MIと簡単なアドバイスまたは通常の支援の比較のメタアナリシスでは、軽微だが有意な禁煙成功率の増加(RR1.27; 95%CI 1.14~1.42)を認めた。サブグループ解析では、MIはプライマリケア医(RR 3.4; 95%CI 1.53~7.94)とカウンセラー(RR 1.27; 95%CI 1.12~1.43)が行った場合、1回のセッション時間が20分以上である場合 (RR 1.31; 95%CI 1.16~1.49)に効果的であることが示唆された。複数回のセッションと単回のセッションはどちらも有効であったが、前者は後者よりわずかに効果的である可能性がある。フォローアップでの適切な電話回数については現在のところ不明である。動機づけ面接法を忠実に行っているかどうかについてはばらつきがあり、すべての試験でやや異なった方法が行われている。研究対象にあわせどのように改変されたのか、治療者のトレーニングやカウンセリングの内容について、厳密な記載がなされていない試験報告もみられた。

訳注: 

監  訳: 高山 重光,森 亨,JCOHR,2010.7.1

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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