褥瘡治療のための体位変換

褥瘡(床ずれ)は、過剰な圧力やずれによって引き起こされる局所的な組織の損傷である。褥瘡は主に、運動機能が低下している人、神経に障害がある人、またはその両方に発生する。寝たり座ったりして体の特定の部分に圧力をかけると、患部の酸素や栄養が不足する。体位変換では、体の一部の圧力を除去または再分配するために、体を別の位置に移動させる。褥瘡がある人が患部に対して、横になったり体重をかけたり続けたりすると、組織の血流が悪くなり、治癒に必要な酸素や栄養分の供給、老廃物の除去ができなくなる。自分で体勢を変えられない人は介助が必要である。国際的な臨床指針では、褥瘡管理戦略の不可欠な要素として体位変換が提唱されている。このレビューでは、このレビューに含めるのに適格な研究が見つからなかった。そのため、体位を変えることで褥瘡の治癒率に違いが出るかどうかはわからない。

訳注: 

《実施組織》 堺琴美、冨成麻帆 翻訳[2021.10.21]《注意》この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、コクランジャパンまでご連絡ください。なお、2013年6月からコクラン・ライブラリーのNew review, Updated reviewとも日単位で更新されています。最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、タイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。 《CD006898.pub4》

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