分娩第2期の子宮底圧迫

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著者の結論: 

用手子宮底圧迫の有益または有害な影響については、結論に至るようなエビデンスはない。用手子宮底圧迫の効果を検討するために、質の良好なランダム化比較試験が必要である。分娩第2期における膨張可能な腹帯による子宮底圧迫は、硬膜外麻酔を受けた女性の自然経腟分娩率を上昇させるとは考えられない。新生児の安全性に関しては不十分なエビデンスしかない。母体の会陰に及ぼす影響については結論に至らなかった。

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背景: 

分娩第2期の子宮底圧迫は、自然経腟分娩を助け2期の遷延や手術分娩の必要性を避ける目的で産道方向に向けて子宮最上部で用手圧迫法を応用した方法である。子宮底圧迫の応用にはまた、膨張可能な腰帯も使用されている。米国での調査から、産科センターの調査回答者の84%が子宮底圧迫を使用していたことが示された。子宮底圧迫を行うことが母体および/または新生児のアウトカムの改善に有効であることを示すエビデンスはほとんどない。幾つかの事例的報告から、子宮底圧迫と母体および新生児の合併症(例えば、子宮破裂、新生児の骨折、脳損傷)との関連性が示唆されている。分娩第2期における子宮底圧迫の有効性および安全性の客観的評価が必要である。

目的: 

分娩第2期における子宮底圧迫の利点と有害作用を明らかにする。

検索戦略: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Register(2008年11月)を検索した。

選択基準: 

単胎児、頭位の分娩第2期にある女性を対象に、子宮底圧迫をした場合と子宮底圧迫をしない場合とを比較したランダム化比較試験および準ランダム化比較試験。

データ収集と分析: 

3名のレビューアが可能性のあるすべての研究について、含めるかどうかを独立に評価した。事前にデザインした方法を用いてデータを抽出した。Review Managerソフトウェアにデータを入力し、正確かどうかをチェックした。

主な結果: 

同定した3件の試験のうち2件は方法論上の理由により、解析から除外した。このため、用手子宮底圧迫に関する研究は残らなかった。手術分娩率を低下させるために膨張可能な腹帯を用いた子宮底圧迫を子宮底圧迫なしと比較した1件の研究(女性500例)を含めた。この含めた研究の方法論の質は良好であった。膨張可能な腹帯の使用は、手術分娩率を変化させなかった(RR 0.94、95%CI 0.80~1.11)。5分後アプガースコア7未満(RR 4.62、95%CI0.22~95.68)、臍帯動脈血pH値の低下(RR 0.47、95%CI 0.09~2.55)、新生児治療室への入室(RR 1.48、95%CI 0.49~4.45)についての胎児アウトカムはいずれも群間で差を認めなかった。新生児や母体に重大な死亡率や罹病率を認めなかった。腹帯群で肛門括約筋裂傷(RR15.69、95%CI 2.10~117.02)の増加がみられたと同様に、会陰裂傷なし(RR 1.73、95%CI 1.07~2.77)にも増加を認めた。長期アウトカムに関するデータはなかった。

訳注: 

Translated by: MINDS

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