2型糖尿病に対するピオグリタゾン

著者の結論: 

新たなエビデンスが入手可能になるまでは、ピオグリタゾンの利益-リスク比は依然として不明である。米国と欧州の大手製薬会社2社のピオグリタゾンに対する治療適応症の違いを明らかにして、患者および医師の疑念を減らすべきである。

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背景: 

糖尿病は長い間、心血管疾患の強力な独立リスクファクターとして認識されており、糖尿病患者の全死亡率の約70%を占めている問題である。前向き研究から、糖尿病男性における心血管死亡率の相対リスクは糖尿病でない男性と比べて2~3、糖尿病女性では糖尿病でない女性と比べて3~4であることが示されている。2型糖尿病における2件の最大規模の試験であるUnited Kingdom Prospective Diabetes Study(UKPDS)とUniversity Group Diabetes Program(UGDP)研究からは、代謝コントロールによる心血管エンドポイントの低下は示されなかった。ピオグリタゾンのような新規のペルオキシソーム増殖因子活性化受容体gamma(PPAR-gamma)活性化薬の内皮機能および心血管リスクファクターに対する理論的な利益の結果、2型糖尿病を有する人において大血管疾患イベントが減少すると思われる。

目的: 

2型糖尿病治療におけるピオグリタゾンの効果を評価する。

検索戦略: 

MEDLINE、EMBASEおよびコクラン・ライブラリのコンピュータ化検索から研究を入手した。最新の検索は2006年8月に実施した。

選択基準: 

研究が2型糖尿病の成人を対象としたランダム化比較試験であり、試験期間が24週間以上の研究であれば、本レビューに含めた。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に試験の質を評価し、データを抽出した。ランダム効果のメタアナリシスによる研究のプールは有害事象に対してのみ実施することが可能であった。

主な結果: 

約6200例をピオグリタゾン治療にランダム化した24件の試験を同定した。治療の最長期間は34.5ヶ月であった。発表されている2型糖尿病患者を対象とした24週間以上にわたるピオグリタゾン治療の研究は、死亡率、罹患率、有害作用、コスト、健康に関連した生活の質のような患者指向のアウトカムに本薬剤による効果があるとする納得できるエビデンスを提供しなかった。代理のエンドポイントとしてグリコシル化ヘモグロビンA1c (HbA1c)により測定した代謝コントロールは、他の経口抗糖尿病薬と臨床的に該当する違いがあることを示さなかった。浮腫の発現率は有意に増加した。該当した臨床エンドポイントのある試験(Prospective Pioglitazone Clinical Trial In Macrovascular Events - PROactive study)の結果は、仮説を引き出すものとしてみなすべきであり、確認が必要である。

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