2型糖尿病予防に対する亜鉛補給

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著者の結論: 

現在のところ、2型糖尿病予防のために亜鉛補給を用いることを示唆するエビデンスはない。今後の試験では、2型糖尿病の罹患率、インスリン抵抗性の低下、生活の質(QOL)、糖尿病合併症、全原因死亡率および費用などのアウトカム指標を標準化する必要がある。

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背景: 

糖尿病の慢性的な高血糖は、様々な臓器、特に眼、腎臓、神経、心臓および血管の長期的な損傷、機能不全および障害を伴う。2型糖尿病の発症リスクは、加齢、肥満および身体活動不足によって上昇する。インスリン抵抗性は、2型糖尿病の病因の根本的要素である。インスリン抵抗性は、アテローム動脈硬化、高トリグリセリド血症、耐糖能障害、脂質代謝異常、高尿酸血症、高血圧および多嚢胞性卵巣症候群を伴うことが示されている。ミネラルである亜鉛は、生理的にも糖尿病においてもインスリンの合成および作用において重要な役割を果たしている。亜鉛はインスリンの作用およびインスリン受容体のチロシンキナーゼ活性を刺激すると思われる。

目的: 

亜鉛補給が2型糖尿病の発症予防に与える効果を評価する。

検索方法: 

MEDLINE、EMBASE、LILACSおよびコクラン・ライブラリをコンピュータで検索した。

選択基準: 

ランダム化または準ランダム化デザインであり、かつ地域に居住するインスリン抵抗性の18歳以上の成人を対象に亜鉛補給を検討している(プラセボまたは無介入と比較している)研究。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが関連する試験を選択し、方法論の質を評価しデータを抽出した。

主な結果: 

1件の研究のみが選択基準を満たした。耐糖能が正常な肥満女性56例(年齢25~45歳、肥満指数36.2±2.3kg/m2)が含まれた。追跡期間は4週間であった。アウトカム指標はインスリン抵抗性の低下、人体計測パラメータおよび食事パラメータ、レプチン濃度およびインスリン濃度、血漿および尿中亜鉛濃度、脂質代謝ならびに空腹時血糖であった。研究によって測定されたいずれのアウトカムについても、亜鉛補給を受けた参加者とプラセボとの比較で、統計学的有意差はみられなかった。

訳注: 

監  訳: 2007.3.30

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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