乳臼歯う蝕に対する既製金属冠

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著者の結論: 

吟味が可能なRCTはなかった。英国小児歯科学会が臨床実践においてこの方法を推奨しているが、これを支持するためのエビデンスは主に症例報告と非比較研究から成り立っていて強固ではない。既製金属冠に関するエビデンスがないことを既製金属冠の有効性がないというエビデンスと誤解しないことが重要である。

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背景: 

英国小児歯科学会は著しく崩壊した乳臼歯う蝕の修復に対し既製金属冠を推奨している。しかし、そのコストと臨床的困難さを理由として臨床でこの方法を採用している臨床家は少ない。既製金属冠は充填材料より耐久性のある修復法であるという臨床での主観的印象があるものの、文献でのこれを支持するエビデンスはほとんどない。

目的: 

このシステマティック・レビューの主な目的は、既製金属冠を用いて修復された乳臼歯と充填材料で修復された乳臼歯の臨床的アウトカムを比較することである。

検索戦略: 

文献は以下を用いて検索された。Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)(The Cochrane Library 2005, Issue 3)、MEDLINE(1966年から2005年8月まで)、EMBASE(1980年から2005年8月まで)、System for Information on Grey Literature in Europe(SIGLE)(1976年から2005年8月まで)。関連する出版物の文献リストは関連文献としてレビューされた。直近の検索は2005年8月24日に行われた。

選択基準: 

1歯以上の乳臼歯に未処置う蝕のある小児において既製乳歯冠の有効性を充填材料あるいは、未治療の場合と比較して評価したランダム化比較試験(RCT)。

データ収集と分析: 

2人のレビューアが独立して、検索結果から得られたそれぞれの論文の標題と抄録を評価し、関連性のあるものかどうかを決定した。関連性のある論文は全文を入手し、3人のレビューアが全員でこれらを研究した。

主な結果: 

一部並行して二重に行われた文献検索戦略から47の記録が得られた。これらのうち14の研究が精査された。選択基準を満たす研究はなく、6研究は後ろ向きデザインあるいは前向きアウトカムであってもランダム化されていないためにレビューから除外された。抽出分析が可能なデータはなく、従って、乳臼歯の修復に既製金属冠が充填材料より好結果であるかに関して結論を出すことはできなかった。

訳注: 

監  訳: 猪狩 和子,内藤 徹,JCOHR,2008.4.1

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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