局所への銀使用による感染創治療

著者の結論: 

追跡期間が短い3件の試験のみが見つかった。慢性の感染創または汚染創の治療に銀含有フォーム・ドレッシング材または外用剤の使用を推奨するには不十分なエビデンスしかない。

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背景: 

銀外用剤および銀含有ドレッシング材の汚染創または感染創の局所治療での使用が増加しているが、その有効性に関するエビデンスには明確さが欠ける。

目的: 

急性または慢性の汚染創および感染創の治療において、銀外用剤および銀含有ドレッシング材が創傷治癒に及ぼす効果を評価する。

検索戦略: 

2006年3月にCochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)、Cochrane Wounds Group Specialised Registerから関連性のある試験を検索し、MEDLINE、EMBASE、CINAHLおよびデジタル学位論文データベースを2006年9月まで探した。さらに、関連する試験を同定するための情報について企業、製造業者および流通業者に問い合わせた。

選択基準: 

急性または慢性の汚染創および感染創の治療における局所への銀使用の有効性を評価したランダム化比較試験(RCT)。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独立に試験の適格性および試験の質を評価し、データを抽出した。意見が一致しなかった場合は、第3のレビューアに付託した。

主な結果: 

計847例の参加者からなる3件のRCTを同定した。1件の試験では、下腿潰瘍患者において銀含有フォーム(Contreet®)とハイドロセルラー・フォーム(Allevyn®)を比較していた。2番目の試験では、銀含有アルギン酸(Silvercel®)とアルギン酸単独(Algosteril®)を比較していた。3番目の試験では、慢性創傷患者において銀含有フォーム・ドレッシング(Contreet®)と最良の局所治療を比較していた。これらの試験データから、銀含有フォーム・ドレッシング材は潰瘍サイズを大きく軽減させたが、最長4週間の追跡後の時点で、標準的なフォーム・ドレッシング材または最良の局所治療に比して、潰瘍の完全治癒の有意な増加は認められなかった。2件の試験で抗生物質使用の評価が行われたが、有意差は認められなかった。疼痛、患者の満足、入院期間および費用に関するデータは限られており、差は示されなかった。1件の試験において、銀を含んだフォーム・ドレッシング材で治療された下腿潰瘍患者および慢性創傷患者では、標準的なフォーム・ドレッシング材や最良の局所治療よりも漏れの発現頻度が有意に少なかった。

訳注: 

監  訳: 仲上 豪二朗,2007.10.5

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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