たばこ使用の継続からの害の減少のための介入

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著者の結論: 

喫煙者が禁煙するのでなく、喫煙量を減らすのを援助することをねらった介入についてはその長期の利益に関するエビデンスは十分ではない。たばこ使用の中止を希望しない者に、ニコチンガムあるいはニコチン吸入薬を用いることにより、紙巻たばこの本数やCOレベルの低下を援助することができる。

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背景: 

禁煙できない、あるいは、禁煙する意思のない喫煙者にとって、喫煙継続による被害を減少させようとすることは理にかなっているかもしれない。たばこ煙の毒物の暴露を減少させることが可能な方法には、たばこ使用量の削減と害のより少ない製品の使用が含まれる。比較試験で評価された介入の大部分は、喫煙する紙巻たばこの本数を減らそうとする試みだった。

目的: 

喫煙被害を少なくする意図での介入が以下の事項に対して及ぼす効果を評価するため:たばこによる有害性のバイオマーカー、たばこ暴露のバイオマーカー、紙巻たばこ喫煙本数、禁煙、そして長期間の健康状況。

検索方法: 

Cochrane Tobacco Addiction group Specialized Register を自由文およびMeSH用語を用いて、被害低減、喫煙減少、そして紙巻たばこ減少について検索した。最初の検索は2006年3月に行い、2007年3月に改訂した。

選択基準: 

喫煙量を減らす、あるいは禁煙以外の手段で喫煙被害を低減するためのたばこ使用者への介入のランダム化あるいは準ランダム化比較試験。アウトカムは、紙巻たばこ消費量の変化、紙巻たばこの暴露マーカー、そして健康の損失と利益のあらゆるマーカーで、介入開始から最短で6か月後に測定されたもの。

データ収集と分析: 

固定効果モデルを用いて、類似した介入試験やアウトカムを統合した。その他の研究についてはナラティブに要約した。

主な結果: 

13件の試験全部が喫煙者の喫煙量減少を援助する介入を評価していた。自己報告による1日あたりの紙巻たばこ喫煙本数(CPD)の減少は、一酸化炭素(CO)レベルの低下で確認した。大部分の試験は、減少を支援する目的でニコチン代替療法(NRT)を試した。暴露を低減させるとされる製品の使用を評価した研究で利用できるものはなかった。8件の試験の統合分析では、プラセボを用いた人々と、ニコチンガムか吸入薬、あるいはそのいずれかを用いた人々を比較した場合、NRTは有意にCPD減少のオッズを50%以上まで有意に増加させた(n=3273, オッズ比(OR)2.02, 95%信頼区間(CI)1.55~2.62)。様々な方法について介入前の基準値からの変化幅の平均を比較した場合、COとニコチンの減少は一貫してCPDより小さかった。NRTの効果は有意だった一方で、50%以上の減少を維持した者は、治療群あるいは対照群のどちらでも少人数であった。NRTの使用は、また禁煙のオッズ比を有意に増加させた(OR 1.90, 95% CI 1.46~2.47)。ブプロピオンの1件の試験は、減少、中止のどちらに対しても効果の検出はできなかった。いろいろな形式の助言と指導のCPD低減についての4件の試験は、明確な証拠を提供しなかった。

訳注: 

監  訳: 埴岡 隆,森 亨,JCOHR,2010.7.10

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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