1型糖尿病診断時の小児におけるルーチン入院と外来または在宅ケアとの比較

著者の結論: 

同定された試験は、全般的に質が低い、または適用が限られていることから、本レビューの結果は決定的なものではない。総合的に、診断時に1型糖尿病小児に対して適切な外来/在宅管理が提供できる場合には、これは代謝コントロール、急性糖尿病性合併症および入院、社会心理学的変数、行動学的変数、または総費用の点で、あらゆる不利益にはつながらないことを、データは示唆していると思われる。

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背景: 

多くの地域では、1型糖尿病と新たに診断された小児は代謝の安定化およびトレーニングのために、実際には具合が悪くない場合でも病院に入院させている。これらの小児を外来または在宅で管理することにより、入院に伴うストレスを回避することができ、小児および家族にとってより自然な学習環境を提供できる可能性があり、保健医療システムおよび家族の費用負担が軽減すると考えられる。

目的: 

1型糖尿病と新たに診断された小児におけるルーチン入院効果と外来または在宅での管理効果を比較評価する。

検索方法: 

コクラン・ライブラリ、MEDLINE、EMBASE、CINAHLおよびBritish Nursing Indexを検索した。さらに、同定した関連研究の参照文献リストを検索し、さらなる研究について試験実施者の1人に問い合わせた。

選択基準: 

1型糖尿病と新たに診断された小児における初回入院と在宅および/または外来での管理を比較した比較研究。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々に研究を選択した。試験のデータ抽出および質の評価は2名のレビューアが独自に行った。選択した研究の著者に欠損情報について問い合わせた。結果は表および文章により記述的に要約した。

主な結果: 

外来患者群/在宅患者群の計298例の小児を対象とした7件の研究をレビューのために採択した。同定した1件の質の高い試験から、1型糖尿病と新たに診断された小児を在宅で管理することが長期の代謝コントロールの僅かな改善に繋がることが示唆された(2年間の追跡時および3年間の追跡時)。2年以内では、評価された社会心理学的変数、行動学的変数、糖尿病の急性合併症発生率のいずれについても、比較群の間で差は認められなかった。親の費用は減少したが、保健医療システムの費用は増加し、結果として社会的総費用は実質上変わらなかった。代謝コントロールを評価した他の研究では、比較群との間に差を認めた研究はなかった。入院または急性糖尿病性合併症について、外来患者/在宅患者群と入院患者群との間に差はないようであった。

訳注: 

監  訳: 2007.7.18

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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