早産リスクのある女性に対する新生児の健康アウトカムを改善するための出生前のステロイド薬反復投与

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著者の結論: 

出生後数週間における乳児の呼吸困難や重篤な健康問題が減少するという短期的な利益が認められるため、1回目のコース投与後7日以降に依然、早産のリスクのある女性については、出生前ステロイド薬の反復投与が支持される。これらの利益は出生時体重のわずかな低下を伴っていた。現在得られているエビデンスから、乳児期における利益もないが、有意な有害性もないことが改めて示唆される。

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背景: 

出生前の副腎皮質ステロイド(以下、ステロイド)薬の反復投与が有益であるか否かは明らかになっていない。

目的: 

出生前のステロイド薬反復投与の有効性および安全性を評価すること。

検索方法: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Register(2011年3月31日)を検索し、抽出した研究の文献リストを検索し、追加データについては著者に問い合わせた。

選択基準: 

7日以上前にステロイド薬の投与を1コース受けた女性で、依然早産のリスクがあると考えられる女性に関するランダム化比較試験(RCT)。

データ収集と分析: 

試験の質および抽出したデータを別々に評価した。

主な結果: 

バイアスのリスクが低度から中程度の10件の試験(女性4,730例および児5,650例超)を選択した。早産のリスクのある女性に対して出生前にステロイド薬を1コース実施後7日以降にステロイド薬を反復投与したとき、反復投与しなかったときと比較して、主要アウトカムである呼吸窮迫症候群[リスク比(RR)0.83、95%信頼区間(CI)0.75~0.91、8試験、児3,206例、治療必要数(NNT)17、95%CI 11~32]および児の重篤なアウトカム(RR 0.84、95% CI 0.75~0.94、7試験、児5,094例、NNT 30、95% CI 19~79)について児が発現するリスクが低下した。ステロイド薬の反復投与による治療は、出生時体重の平均値の低下と関連していた[平均差(MD)-75.79 g、95%CI -117.63~-33.96、9試験、乳児5,626例]。しかしながら、妊娠期間で出生時体重を補正したアウトカム(出生児体重のZ値、中央値および胎児発育遅延での出生時体重の倍数)は、治療群間で差が認められなかった。乳児期のフォローアップでは、出生前にステロイド薬を反復投与した乳児は未投与の乳児と比較して、主要アウトカム(総死亡数、何らかの障害もしくは重大な障害を伴わない生存、障害、または重篤なアウトカム)および副次アウトカムである成長評価について、統計学的な有意差は認められなかった。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2011.11.1

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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