子宮頸癌に対するヒドロキシ尿素同時併用放射線治療と放射線治療との比較

著者の結論: 

子宮頸癌のルーチン治療における放射線治療へのヒドロキシ尿素の追加を支持するエビデンスは認められなかった。

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背景: 

数件のランダム化研究は、放射線治療と同時に投与されたヒドロキシ尿素が局所進行子宮頸癌患者の生存を改善させることを示唆している。1999年と2000年の2年間に5件の大規模ランダム化試験が発表されて以来、同時化学放射線療法はこれらの患者に対する標準治療となっている。2件の研究では、ヒドロキシ尿素がコントロール群および被験群の両患者に投与されていた。経口的に投与されたこの細胞傷害性薬剤が果たす正確な役割は明らかでない。

目的: 

局所進行子宮頸癌の治療におけるヒドロキシ尿素同時併用放射線治療の有効性(生存と毒性)を放射線治療単独と比較評価する。

検索方法: 

以下を検索した。Cochrane Gynaecological Cancer Group's Specialised RegisterCENTRAL(CD ROM上のコクラン・ライブラリ、2002年第4号)MEDLINE(Silver Platter、1970年~2001年)EMBASE(1980年~2001年)CANCERLIT(1970年~2001年)PDQ(登録中(open)試験および終了済(closed)試験)LILACSMeta-register(進行中の試験)検索では言語や発表状況に制約を設けなかった。さらなる情報については、関連性のある試験の研究者に問い合わせた。

選択基準: 

局所進行子宮頸癌に対するヒドロキシ尿素同時併用放射線治療(手術あり、なしを含む)を放射線治療(手術あり、なしを含む)と比較しているランダム化比較試験。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが独自に試験を含めるかどうかについてレビューし、データを抽出した。定期的にレビューア全員でデータの収集と解析のあらゆる側面を議論した。

主な結果: 

関連性があるとして同定された33件の研究から、本レビューに含めるのに適切な研究7件を見出した。サンプル・サイズが小さく、ランダム化後の除外数が大きく、打ち切りのルールに問題があり、特に生存解析に治療関連死を含めることができなかったため、いずれの試験からもヒドロキシ尿素の使用を裏付ける十分なエビデンスは提供されなかった。統計学的分析の詳細は限定的であり、しばしば紛らわしく、このためメタアナリシスは信頼性のない根拠のない結論につながることになると感じた。ほとんどの研究は二重盲検プラセボ比較研究であると考えられたが、いずれも検出力の詳細な計算やリクルートを中止した理由を示していない。2件の研究のみが50例を超える患者を対象としていた。ほとんどの試験で、治療に関連した理由により、患者が解析から除外されていた。1件ではリクルートされた患者の半数未満が解析に使用され、残りの患者は癌の進行、または敗血症、腎・肝機能の悪化など治療に関連した状態のために除外されていた。別の1件の試験ではヒドロキシ尿素群の20例中5例が治療関連合併症により死亡していたが、5年生存群は94%と示されていた。

訳注: 

監  訳: 内藤 徹,2009.9.15

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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