う蝕予防のためのフッ化物添加ミルク

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著者の結論: 

う蝕予防におけるフッ化物添加ミルクの効果を検証する質の高いエビデンスを有する研究は不十分である。しかし、選択した研究は、フッ化物添加ミルクが学童、とりわけ永久歯列に有益であることを示唆していた。実践に向けた最高レベルのエビデンスを提供するランダム化比較試験をさらに進めてデータを補う必要がある。

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背景: 

う蝕は多くの先進工業国において依然として公衆衛生上の大きな問題であり、学童の60~90%および成人の大半がこれを有している。ミルクは、う蝕予防のためのフッ化物の比較的安価な提供媒体である。

目的: 

う蝕予防のためのフッ化物を地域ベースで供給する手段としてのフッ化物添加ミルクの有効性を評価する。

検索方法: 

検索には、Cochrane Oral Health Group Trials Register(2005年4月28日)、Cochrane Central Register of Controlled Trials(CENTRAL)(コクラン・ライブラリ2005年2号),MEDLINE(1966年~2005年5月17日)、OLDMEDLINE(1950~1965年)、EMBASE(1980年~2005年第20週)、LILACS(1982年~2005年5月17日)、BBO(1986年~2005年5月17日)もSIGLE(1980年~2005年5月17日)もDigital Dissertations(1861年~2005年5月17日)、関連文献の参考文献リストを用いた。未発表・進行中の研究の同定も試みた。言語上の制約は設けなかった。

選択基準: 

最低3年間の介入または追跡を行い、フッ化物添加ミルクをフッ化物非添加ミルクを比較したランダム化比較試験または準ランダム化比較試験。主要アウトカムは、う蝕経験の変化量で、未処置・喪失・処置の量的変化を歯単位(dmft/DMFT)および歯面単位(dmfs/DMFS)で測定した。

データ収集と分析: 

研究の選択決定やデータの抽出、質の評価は別々に二重に実施された。研究者は追加情報を得るために、必要に応じて連絡をとった。

主な結果: 

353人の小児を被験者とする2つのランダム化比較試験が選定された。永久歯では、1つの試験において3年後に介入群と対照群の間にDMFTの有意な減少(78.4%、p<0.05)が認められたが、もう一方の試験では認められなかった。後者の試験では、4年後(35.5%,P<0.02)と5年後(31.2%,P<0.05)にDMFTの有意な減少が認められた。乳歯でも1つの試験において3年後に介入群と対照群の間にdmftの有意な減少(31.3%、p<0.05)が認められたが、もう一方の試験では認められなかった。ミルクのフッ化物濃度に違いがあるため、結果を統合することはできなかった。

訳注: 

監  訳: 槍崎 慶二,安藤 雄一,JCOHR,2008.4.1

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

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