早期乳癌における乳房保存のための放射線治療における分割線量

この日本語訳は最新版ではない。 ここをクリックし最新の英語版をご覧ください。
著者の結論: 

最終版以降2件の新しい研究が発表され、それにより結論が変わった。試験の質が低~中の4件のランダム化試験からのエビデンスがある。すなわち、乳房保存療法で治療された選択的女性に対して、非慣習的分割レジメン(1分割あたりの線量>2Gy)の使用は局所再発に影響を与えず、急性毒性はより少ない。また、乳房の外見や晩期毒性に影響を与えないようである。これらは主としてリンパ節転移陰性、腫瘍径<3cm、辺縁域病理陰性の女性である。ランダム化された患者のうちの少数に対して、長期フォローアップ(>5年)が入手可能である。分割法変化の影響をより完全に評価するにはより長期のフォローアップが必要である。

アブストラクト全文を閲覧
背景: 

放射線療法の期間が短縮されることにより乳房保存手術によって治療される早期乳癌の女性に利益をもたらすだろう。この期間短縮は、放射線腫瘍学部門における効率を全体的に改善することにより、放射線療法の利用し易さも高める可能性がある。このことは、期間が短縮された治療が従来の放射線療法と同様に有効かつ安全である場合のみ起こり得る。本レビューは、2008年第3号にて発表されたオリジナルのコクラン・レビューの最新版である。

目的: 

乳房保存手術を受けた早期乳癌の女性に対して、放射線分割線量の変化がアウトカムに与える影響を検討する。

検索戦略: 

2009年6月までのCochrane Breast Cancer Group Specialised Register、MEDLINE、EMBASE、WHO ICTRP search portal、論文の参考文献リスト、関連性のある会議議事録を検索した。言語制約を適用しなかった。

選択基準: 

乳房保存手術を受けた早期乳癌の女性を対象として、非慣習的分割法と従来の分割法を比較したランダム化比較試験(RCT)。

データ収集と分析: 

複数のレビューアが独自にデータ抽出を行い、不一致を話し合いにより解決した。欠損データを試験の著者から得ようとした。

主な結果: 

4件の試験が7,095例の女性に関して報告した。これらの女性は厳選された:腫瘍はリンパ節転移陰性で、89.8%が3cm未満のサイズであった。乳房のサイズがわかっている場合、87%は小さいまたは中位の乳房であった。これらの研究の質は低~中位であった。非慣習的分割法(従来の分割法よりも毎日の線量が高いが、照射日数が少ない放射線療法)は:(1)局所再発リスク比(RR)0.97(95%CI 0.76~1.22、P=0.78)、(2)乳房の外見RR 1.17(95%CI 0.98~1.39、P=0.09)、(3)5年生存率RR 0.89(95%CI 0.77~1.04、P=0.16)に無影響であった。急性皮膚毒性は非慣習的分割法でより少なかった:RR 0.21(95%CI 0.07~0.64、P=0.007)。

訳注: 

監  訳: 曽根 正好,2011.7.12

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

シェア/保存する