分娩時の疼痛管理のための補完療法と代替療法

著者の結論: 

鍼療法と催眠は分娩時の疼痛管理に有益であると思われるが、検討された女性の数は少ない。その他の補完療法では、適正な科学的研究が行われているものはほとんどない。

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背景: 

多くの女性は分娩時に薬理学的または侵襲的方法による疼痛管理を避けたいと思っており、このことが疼痛管理の補完的方法の人気につながっているようである。本レビューでは、分娩時の疼痛管理のための代替療法および補完療法の使用を裏付ける現在利用可能なエビデンスについて検討した。

目的: 

分娩時の疼痛管理のための補完療法および代替療法による妊産婦罹病率および周産期罹病率への効果を検討する。

検索戦略: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Register(2006年2月)、Cochrane Central Register of Controlled Trials(コクラン・ライブラリ2006年第1号)、MEDLINE(1966年~2006年2月)、EMBASE(1980年~2006年2月)およびCINAHL(1980年~2006年2月)を検索した。

選択基準: 

選択基準は、補完療法および代替療法(ただし、バイオフィードバックではない)をプラセボ、無治療または薬理学的方法による分娩時の疼痛管理と比較している発表済みおよび未発表のランダム化比較試験とした。初産または経産、および自然分娩または誘発分娩にかかわらず、分娩第1期および第2期のすべての女性を対象とした。

データ収集と分析: 

二値アウトカムについては相対リスク、連続アウトカムについては平均差を用いてメタアナリシスを実施した。アウトカム指標は、妊産婦の満足度、薬理学的疼痛緩和の使用、および母体と新生児の有害アウトカムであった。

主な結果: 

異なる様式の疼痛管理を用いて、1537名の女性についての報告データのある14件の試験を本レビューに含めた。そのうち1448名の女性をメタアナリシスに含めた。3件の試験は鍼療法(n=496)、1件は聴覚減痛法(n=24)、2件は指圧(n=172)、1件は芳香療法(n=22)、5件は催眠(n=729)、1件はマッサージ(n=60)とリラクゼーション法(n=34)に関するものであった。鍼療法に関する試験では、疼痛緩和の必要性の減少が示されていた(相対リスク(RR)0.70、95%信頼区間(CI)0.49~1.00、試験2件、女性288例)。自己催眠を教えられた女性は、硬膜外麻酔(RR 0.30、95% CI 0.22~0.40)を含めて、薬理学的鎮痛の必要性が減少しており(RR 0.53、95% CI 0.36~0.79、試験5件、女性749例)、コントロールと比較して分娩時の疼痛管理への満足度が高かった(RR 2.33、95% CI 1.15~4.71、試験1件)。芳香療法または聴覚減痛法を受けた女性では差が認められなかった。

訳注: 

監  訳: 長田 知恵子,2009.2.24

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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