糖尿病患者の勃起不全に対するホスホジエステラーゼ阻害薬

著者の結論: 

PDE-5阻害薬は糖尿病男性における勃起不全を改善させる治療薬であるとする十分なエビデンスが存在する。

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背景: 

勃起不全は糖尿病によくみられる多因子合併症である。糖尿病のこの合併症を克服するために、多くの戦略が試みられてきた。近年、ホスホジエステラーゼ5型(PDE-5)阻害薬が勃起不全の管理に導入されている。

目的: 

PDE-5阻害薬が糖尿病男性における勃起不全管理に及ぼす効果を評価する。

検索方法: 

MEDLINE、EMBASEおよびコクラン・ライブラリをコンピュータで検索した。

選択基準: 

勃起不全を有する糖尿病患者におけるPDE-5阻害薬による治療と対照を比較しているランダム化比較試験。

データ収集と分析: 

2名のレビューアが別々にデータを抽出し、試験の質を評価した。

主な結果: 

8件のランダム化比較試験が同定された。男性計976例がPDE-5阻害薬投与に割り付けられ、741例が対照群にランダム化されていた。参加者の計80%は2型糖尿病であった。国際勃起機能スコア(IIEF)の質問3および4(性交中の挿入回数および性交終了までの勃起維持)についての重み付け平均差は、研究期間終了時に0.9(95%CI 0.8~1.1)および1.1(95%CI 1.0~1.2)であり、介入群の方が優れていた。研究期間終了時のIIEFの勃起不全の項目についての重み付け平均差は、6.6(95%CI 5.2~7.9)でPDE-5阻害薬群の方が優れていた。全体的な有効性についての質問(「治療により勃起が改善しましたか。」)に「はい」と回答することに関する相対リスク(RR)は、対照群と比較してPDE-5阻害薬群では3.8(95%CI 3.1~4.5)であった。PDE-5阻害薬群の性交の試み成功率(%)と対照群の成功率(%)との間の重み付け平均差は、26.7(95%CI 23.1~30.3)であった。選択した試験のいずれにおいても死亡例は報告されなかった。心血管の有害作用が、1件の研究で報告された。頭痛が最も多く報告された有害事象であり、紅潮が二番目に多い有害事象であった。頻度の高い順から、上気道に関する愁訴およびかぜ様症候群、消化障害、筋肉痛、視覚異常ならびに背部痛も報告されていた。対照群と比較してPDE-5阻害薬群において何らかの有害反応を起こす全リスク比は4.8(95%CI 3.74~6.16)であった。

訳注: 

監  訳: 2007.3.30

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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