子宮頚管熟化と分娩誘発のためのミソプロストール膣内投与

著者の結論: 

4時間毎の25 mcgを超える用量のミソプロストール膣内投与は従来の分娩誘発方法よりも有効であったが、子宮過剰刺激をより多く伴った。有用性とリスクに関して、低用量では従来の方法のほぼ同じであった。レビューアは、読者に知られている子宮破裂症例に関する情報を求めている。別のコクラン・レビューが経口投与経路は膣内投与経路よりも好ましいことを示しているので、膣内投与経路について更に研究すべきである。専門職団体や行政は、最良の入手可能なエビデンスと地方の状況に基づいて、ミソプロストール使用に対するガイドラインに同意すべきである。

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背景: 

ミソプロストール(Cytotec、Searle)は堕胎や分娩の誘発といった承認外適応に広く用いられているプロスタグランジンE1類似物である。本レビューは、標準化された方法論を用いた子宮頚管熟化と分娩誘発の方法の一連のレビューのひとつである。

目的: 

妊娠後期の子宮頚管熟化または分娩誘発のためのミソプロストール膣内投与の効果を検討する。

検索戦略: 

Cochrane Pregnancy and Childbirth Group's Trials Register(2008年11月)と関連性のある論文の文献一覧。この検索を2010年4月30日に更新し、その結果を分類待機区分に加えた。

選択基準: 

妊娠後期子宮頚管熟化や分娩誘発のためのミソプロストール膣内投与をプラセボ/無治療、または事前定義した分娩誘発法リストに挙げられている別の方法と比較している臨床試験。

データ収集と分析: 

大量で複雑な分娩誘発に関係する試験データを扱うための戦略を策定した。これには2段階のデータ抽出法が含まれた。二値データを統合するのに固定効果モデルのMantel-Haenszelメタアナリシスを用いた。かなりの異質性(I2>50%)を同定した場合、ランダム効果モデルを用いた。

主な結果: 

121件の試験を選択した。二重盲検試験は13件のみであったので、バイアスのリスクを念頭に置かなければならない。プラセボと比較して、ミソプロストールにより、24時間以内経膣分娩達成の失敗が減少した(平均相対リスク(RR)0.51、95%信頼区間(CI)0.37~0.71)。胎児心拍数(FHR)変化のない子宮過剰刺激が増加した(RR 3.52、95%CI 1.78~6.99)。プロスタグランジンE2膣内投与と比較して、プロスタグランジンE2とオキシトシンの子宮頚管内投与とミソプロストールの膣内投与により、硬膜外鎮痛薬使用が少なく、24時間以内の経膣分娩達成失敗が少なく、子宮過剰刺激が多かった。プロスタグランジンE2の膣内投与または子宮頚管内投与と比較して、オキシトシンによる促進は、ミソプロストールとの併用は少なく、胎便汚染羊水がより高頻度にみられた。高用量ミソプロストールよりも低用量ミソプロストールでオキシトシン増強が多く必要であり、FHR変化の有無に関わらず子宮過剰刺激が少なかった。女性の見方に関する情報は見つからなかった。

訳注: 

監  訳: 江藤 宏美,2011.7.12

実施組織: 厚生労働省委託事業によりMindsが実施した。

ご注意 : この日本語訳は、臨床医、疫学研究者などによる翻訳のチェックを受けて公開していますが、訳語の間違いなどお気づきの点がございましたら、Minds事務局までご連絡ください。Mindsでは最新版の日本語訳を掲載するよう努めておりますが、編集作業に伴うタイム・ラグが生じている場合もあります。ご利用に際しては、最新版(英語版)の内容をご確認ください。

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